プロはここを見る!中古車の試乗で失敗しないための確認項目リスト10選

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プロはここを見る!中古車の試乗で失敗しないための確認項目リスト10選

中古車選びで最も重要なステップの一つが「試乗」です。しかし、いざ試乗となると「短い時間でどこを見ればいいのか分からない」「何を確認すれば後悔しないのか不安…」と感じる方も多いのではないでしょうか。元ディーラーの営業マネージャーとして、多くのお客様の試乗に立ち会ってきた経験から、プロが必ずチェックするポイントを具体的にお伝えします。

この記事のチェックリストを実践すれば、試乗が単なる「ドライブ」ではなく、車の状態を深く理解するための「対話」に変わります。自信を持って、あなたにとって最高のパートナーとなる一台を見極められるようになります。

この記事を書いた人
  • 査定一道

    はじめまして。 当サイト『車買取の縁側』で案内人を務める、査定一道(さてい・かずみち)です。 長年、中古車査定の現場で1万台以上の車と向き合ってきました。 その中で痛感したのは、知識の差で愛車の価値が正当に評価されないケースの多さです。 このサイトでは、特定の業者に偏らない中立の立場で、あなたの愛車が最高の「縁」に巡り会うためのお手伝いをします。 売却に関する疑問や不安があれば、どうぞこの縁側でゆっくりしていってください。


この記事の監修者
  • 鈴木 誠(元大手自動車ディーラー・営業マネージャー、現・独立系自動車市場アナリスト)

    ディーラーにて15年間、トップセールス及び営業マネージャーとして従事。独立後、業界紙にて中古車市場の動向に関するコラムを連載。消費者向けセミナーで年間50回以上の登壇実績を持つ、中古車流通市場の専門家。業界のインサイダーとしての知見と、常に消費者の側に立つという公平な視点を両立させ、複雑な自動車売買の情報を分かりやすく解説することに定評がある。

なぜ中古車の試乗は「絶対に」すべきなのか?

👉 このパートをまとめると!
中古車は一台一台状態が異なる「一点物」であり、書類や写真だけでは分からないフィーリングや異音などを確認するために試乗は不可欠です。

新車と違い、中古車は前のオーナーの乗り方やメンテナンス状況によって、同じ車種・年式でもコンディションが全く異なります。だからこそ、試乗は中古車選びにおいて絶対に省略してはいけないプロセスなのです。

  • 個体差を確認できる: エンジンの吹け上がり、ミッションの繋がり具合、ハンドルの重さなど、車が持つ個性やクセは実際に運転してみないと分かりません。
  • 書類では分からない異常を発見できる: 走行中の異音や振動、車内の不快な臭いなど、車の健康状態を示す重要なサインは、試乗でしか感じ取ることができません。
  • 自分との相性を確かめられる: シートの座り心地、視界の広さ、ペダルの位置など、スペック表だけでは分からない「自分にとって運転しやすい車か」というフィーリングを確かめる絶好の機会です。

試乗前に確認・準備すべき3つのこと

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スムーズな試乗のために「事前予約」「持ち物の確認」「質問リストの作成」という3つの準備をしておきましょう。

効果的な試乗は、お店に行く前の準備から始まっています。当日に慌てないためにも、以下の3点は必ず押さえておきましょう。

  1. 販売店への事前予約
    気になる車が見つかったら、必ず事前に電話で試乗の予約を入れましょう。車が別の場所に保管されていたり、車検が切れていたりして、すぐには試乗できないケースがあるためです。「〇〇(車種名)の試乗をしたいのですが」と伝えるだけでスムーズです。
  2. 当日の持ち物
    試乗には運転免許証が必須です。忘れると試乗できないので、家を出る前に必ず確認してください。また、気になった点をメモするためのスマートフォンや筆記用具、チェックリストを印刷したものがあると便利です。
  3. 質問リストの作成
    試乗中に気になったことを、後でまとめて質問できるようにリストアップしておくと効率的です。「この音は何ですか?」「この傷は納車前に直りますか?」など、疑問点は遠慮なく聞きましょう。

【チェックリスト】試乗中に見るべき10のポイント

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「外装・内装・走行中」の3つのフェーズに分けて、エンジン始動から電装品の動作、走行中の異音まで10項目を漏れなくチェックします。

いよいよ試乗本番です。以下のチェックリストに沿って、一つずつ確認していきましょう。舞い上がらず、冷静に車を観察することが大切です。

試乗で失敗しないための確認項目リスト
フェーズ チェック項目
① 外装チェック 1. タイヤの溝とひび割れ
2. ボディ全体の傷や凹み、塗装の状態
② 内装・エンジン始動 3. エンジンの始動(異音なくスムーズにかかるか)
4. エアコン(冷房・暖房がしっかり効くか、異臭はないか)
5. 電装品(ナビ、オーディオ、パワーウィンドウ、ライト類)の動作
6. シートの汚れやへたり、車内の臭い
③ 走行チェック 7. 発進と加速(変速ショックが大きすぎないか)
8. ブレーキの効き(キーキーという異音や、深すぎる踏みしろはないか)
9. 異音・振動(走行中に「ゴトゴト」「カタカタ」といった音はないか)
10. ハンドリング(まっすぐ走るか、ハンドルが取られないか)

試乗後に販売店に確認すべきこと

👉 このパートをまとめると!
試乗で感じた疑問点を正直に伝え、その原因や納車前の対応について確認することが、後のトラブルを防ぐ鍵となります。

試乗が終わったら、それで終わりではありません。むしろ、ここからが重要です。試乗で感じた疑問や不安を、記憶が新しいうちに販売店のスタッフにぶつけてみましょう。

「走行中に少しカタカタ音がしたのですが、原因は何でしょうか?」「エアコンの効きが少し弱い気がしたのですが、納車前に点検してもらえますか?」といったように、具体的に質問することが大切です。誠実な販売店であれば、原因をきちんと説明し、納車前の整備で対応してくれるはずです。ここでの対応の仕方で、そのお店が信頼できるかどうかを判断することもできます。

まとめ:試乗は「対話」。自信を持って愛車候補を見極めよう

中古車の試乗は、単に車をテストするだけの行為ではありません。それは、これからあなたのパートナーになるかもしれない車と「対話」し、その声を聞くための大切な時間です。

今回ご紹介したチェックリストを活用すれば、あなたもプロの視点で、冷静に車を見極めることができます。不安な気持ちは捨てて、自信を持って試乗に臨み、納得のいく一台を見つけてください。

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