中古車「支払総額」の正体|含まれるべき項目と不当な上乗せを見抜くチェックリスト
中古車情報サイトで「本体価格50万円」という格安の車を見つけ、いざ見積もりを取ってみたら「支払総額が90万円になった」という経験はありませんか?この40万円の差額は、一体どこから来るのでしょうか。
2023年10月から中古車の「支払総額表示」が義務化されましたが、依然として一部の販売店では、不透明な諸費用や強制的なオプションを上乗せするケースが見受けられます。読者の皆様が損をしないためには、「支払総額に何が含まれ、何が含まれないのか」を正しく理解しておく必要があります。
本記事では、中古車売買の専門家の視点から、支払総額の内訳を徹底解説し、他店との比較にそのまま使える「安心チェックリスト」を公開します。
1. 支払総額に含まれる「正当な項目」とは?
支払総額とは、その車を公道で走らせるために最低限必要な費用の合計です。大きく分けて「車両本体価格」と「諸費用」の2つで構成されます。
車両本体価格
展示されている車そのものの代金です。消費税が含まれた価格で表示されるのがルールです。
諸費用(法定費用)
どこで買っても金額が変わらない、国や自治体に納める費用です。
- 自動車税(種別割):購入月の翌月から年度末までの月割り分。
- 環境性能割:燃費性能に応じて課税される税金。
- 自動車重量税:車検残期間に応じて必要な税金。
- 自賠責保険料:法律で加入が義務付けられている保険の月割り分。
- リサイクル預託金:廃車時に必要な費用を前払いするもの。
諸費用(登録諸費用)
販売店が手続きを代行するための手数料です。店舗によって多少の差はありますが、常識的な範囲が存在します。
- 登録手続代行費用:名義変更などの事務手数料。
- 車庫証明代行費用:警察署への申請を代行する費用。
2. 支払総額に「含まれてはいけない」不当な上乗せ項目
ここが最も注意すべきポイントです。支払総額として表示されている価格に、以下の項目が「強制」として上乗せされている場合、その店での購入は慎重に判断すべきです。
- 不当な納車準備費用:通常の清掃や点検は本体価格に含まれるべきものです。
- 強制的なコーティング・クリーニング:希望者のみのオプションであるべきです。
- 高額な保証料:「保証に入らないと売れない」という抱き合わせ販売は不適切です。
- 不透明な「整備代」:支払総額表示のルールでは、納車前整備費用は総額に含まれていなければなりません。
3. 他店比較に使える「支払総額安心チェックリスト」
見積もりを提示された際、以下の項目をチェックしてください。一つでも「NO」がある場合は、担当者に理由を詳しく確認しましょう。
| チェック項目 | 判定 | チェックのポイント |
|---|---|---|
| 支払総額は表示通りか? | YES / NO | 広告の総額から1円でも上がっていないか。 |
| 強制オプションはないか? | YES / NO | コーティング等が勝手に見積もりに入っていないか。 |
| 整備費用は含まれているか? | YES / NO | 「整備代」が別途加算されていないか。 |
| 保証内容は明確か? | YES / NO | 無償保証の範囲と期間が明記されているか。 |
中古車選びにおいて、「安さ」よりも「透明性」を重視することが、最終的に最も安く、安全な車を手に入れる近道です。見積書に疑問を感じたら、その場で質問する勇気を持ちましょう。誠実な店であれば、すべての項目について納得のいく説明をしてくれるはずです。


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