【行政書士が解説】車の個人売買代行、おすすめは？費用・手続き・リスク回避のすべて

車の個人売買、ご自身でやろうとして手続きの複雑さに圧倒されていませんか？結論から言うと、専門の代行サービスを使えば、面倒な手続きと潜在的なトラブルの両方を回避し、安全・確実に取引を終えることが可能です。

重要なのは、料金の安さだけでなく「どこまでのリスクをカバーしてくれるか」で選ぶこと。

この記事では、自動車手続きのプロが、あなたの状況に最適なサービスの選び方から、具体的な費用、注意点までを徹底的に解説します。

この記事でわかること

• 【専門家視点】代行サービスの本当のメリット・デメリット
• 【状況別】「丸投げしたい」「費用を抑えたい」に応えるおすすめサービス
• 【絶対回避】個人売買でよくあるトラブルと、その具体的な解決策

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なぜ？車の個人売買は「面倒で危険」と言われる3つの理由

車の個人売買を検討する際、多くの方がそのメリットである「高く売れる可能性」に注目します。しかし、その裏には専門家から見ても看過できない、大きく分けて3つのリスクが存在します。これらが、多くの方が最終的に専門家の「代行」という選択肢にたどり着く理由であり、これを理解することが、代行サービスを検討する第一歩となります。

煩雑すぎる手続きの壁：必要書類と平日限定の役所回り

まず、手続きの煩雑さが挙げられます。普通自動車の場合、売主と買主双方の印鑑証明書、譲渡証明書、委任状など、多数の書類を不備なく揃える必要があります。

さらに、これらの書類を持って管轄の運輸支局へ出向く必要がありますが、その窓口は基本的に平日の日中しか開いていません。
忙しい方にとって、この時間は大きな壁となるでしょう。

最も怖い金銭トラブルの罠：代金未払いやローンの残債問題

次に、金銭トラブルのリスクです。「車を渡したのに代金が支払われない」といったケースは、残念ながら後を絶ちません。

また、売却する車にローンが残っている（所有権が信販会社にある）ことを知らずに売買してしまい、後から名義変更ができずに深刻なトラブルに発展するケースも存在します。

名義変更が行われない恐怖：税金や違反通知が自分に届く

最後に、名義変更の遅延または不履行というリスクです。車の引き渡しと入金が済んでも、買主が名義変更を速やかに行ってくれないと、法的な所有者は売主のままです。

その結果、翌年度の自動車税の納付書が自分の元に届いたり、
最悪の場合、買主が起こした駐車違反や事故の責任が、売主であるあなたに及ぶ可能性もゼロではないのです。

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車の個人売買「代行サービス」とは？仲介との違いも解説

「代行」と一言で言っても、類似のサービスと混同されているケースが多く見られます。ここで、それぞれの役割を明確に整理しておきましょう。

• 代行サービス: すでに売買の相手が決まっていることを前提に、その後の面倒な手続き（書類作成、役所への提出、ナンバープレート変更など）を全面的に代行するサービスです。この記事のメイントピックはこちらです。
• 仲介サービス: まだ売買の相手が決まっていない段階から、車の査定、出品、買主探し、商談までをサポートするサービスです。車の売買全体をサポートする、より広範な役割を担います。
• 個人間売買サイト: ジモティーのように、あくまで個人同士が取引をする「場」を提供するプラットフォームです。手続きそのものは、原則として当事者で行う必要があります。

表: 車の個人売買 サービス別サポート範囲

サポート範囲	個人間売買サイト	代行サービス	仲介サービス
買主探し・価格交渉	●	–	●
契約書作成	–	●	●
面倒な手続き	–	●	●
金銭授受の仲介	–	●	●

このように、ご自身の状況が「すでにお相手は決まっているが、手続きが不安」という段階であれば、選ぶべきは「代行サービス」となります。

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【本音で解説】車の個人売買代行を使うメリット・デメリット

代行サービスを利用すべきか判断するためには、それが「何円で、どんな安心が買えるのか」という費用対効果を天秤にかける必要があります。ここでは専門家の視点から、あなたが手にするメリットと、許容すべきデメリットを正直にお伝えします。

メリット：専門家による「安心」と「時間」の購入

最大のメリットは、言うまでもなく「安心」と「時間」を手に入れられることです。先に挙げたような煩雑な手続きや潜在的なトラブルのリスクを、専門家である第三者に委ねることで、ほぼ完全に回避できます。

特に、個人間では言いにくい金銭のやり取りや、法的な効力を持つ契約書の作成を任せられる点は、精神的な負担を大きく軽減してくれるでしょう。平日に休みを取って役所に行く必要もありません。

デメリット：手数料というコストと、悪質な業者の存在

一方のデメリットは、当然ながら手数料という費用が発生することです。相場は数万円から10万円程度で、決して安い金額ではありません。

また、非常に稀なケースではありますが、すべての業者が優良とは限りません。代行範囲が不明確であったり、対応が不誠実であったりする業者も存在するため、サービスの見極めが重要になります。

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【状況別に厳選】車の個人売買、おすすめ代行サービス3選

世の中には多くの代行サービスがありますが、ここでは私が専門家として信頼できると判断し、かつニーズ別に特徴が分かれる3つのタイプを厳選してご紹介します。

表: 状況別！おすすめ代行サービス比較

比較項目	タイプA：丸投げ重視	タイプB：コスパ重視	タイプC：特殊対応
こんな人におすすめ	とにかく面倒なことは一切考えたくない、時間がない人	費用を抑えつつ、金銭授受など核心部分だけは任せたい人	取引相手が遠方だったり、特殊な車両を売買したい人
料金の目安	8万円～12万円	4万円～7万円	5万円～
エスクローサービス	✔ あり	✔ あり	✔ あり
代行範囲	フルサポート（書類取得から陸送まで）	コア業務のみ（手続き・金銭授受）	全国・特殊車両対応

タイプA（とにかく丸投げしたい人向け）

「とにかく面倒なことは一切考えたくない」「時間がないので、鍵を渡したら終わり、くらいが良い」という方には、このタイプがおすすめです。

このタイプのサービスは、車庫証明の取得代行から自宅への引き取り、相手方への陸送まで、すべてをワンストップで提供してくれるのが特徴です。費用は比較的高めになりますが、「完全な手間からの解放」という価値を提供してくれます。

タイプB（費用を抑えつつ安心もほしい人向け）

「金銭授受や名義変更といった、絶対に失敗したくない核心部分だけはプロに任せたい。でも、費用はできるだけ抑えたい」という堅実な方には、このタイプが最適です。

手続きの代行は完璧に行い、金銭のやり取りも仲介してくれますが、車庫証明の取得や車両の運搬は自分たちで行う、といったように、サポート範囲を限定することで料金を抑えているのが特徴です。

タイプC（地方在住者・特殊車両向け）

「相手が遠方に住んでいる」「少し特殊な車なので、対応してくれるか不安」といった状況の方には、全国対応や幅広い車種への対応を強みとするこのタイプが頼りになります。

全国の行政書士とネットワークを組んでいることが多く、どの地域のナンバーであってもスムーズに対応してくれます。また、改造車や旧車などの個人売買にも精通しているケースが多いです。

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費用はいくらかかる？代行サービス料金の内訳と相場

代行サービスを検討する上で、最も気になるのが費用でしょう。料金体系は業者によって様々ですが、いくつかのパターンがあります。複数の代行サービス公式サイトの情報によれば、多くの料金体系は「基本料金」と「オプション料金」で構成されています。

基本料金に含まれるもの、含まれないもの

基本料金の相場は3万円～7万円程度で、ここには名義変更に必要な書類作成や運輸支局への申請代行が含まれていることがほとんどです。

ただし、「代金のエスクロー（預かり）サービス」や「契約書の作成」が基本料金内かオプションか、といった点は業者によって異なるため、契約前に必ずサービス範囲を確認することが重要です。

見落としがちなオプション料金（陸送費、車庫証明取得など）

基本料金のほかに、必要に応じてオプション料金が発生します。

• 陸送費: 1万円～5万円程度（距離による）
• 車庫証明取得代行: 1万円～2万円程度
• 希望ナンバー取得代行: 5,000円程度

これらのオプションをすべて追加すると、総額が10万円を超えることも珍しくありません。ご自身の状況で何が必要かを事前に整理し、総額で見積もりを比較することが賢明です。

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【行政書士が警告】絶対に避けるべきトラブル事例と代行による解決策

ここでは、個人売買で実際に起こりうる、特に深刻なトラブル事例と、それを代行サービスがいかにして防ぐのかを具体的に解説します。これを知ることで、代行サービスの本当の価値が見えてくるはずです。

事例1：代金を持ち逃げされた！ → エスクローサービスが解決

「車と書類を渡したのに、約束の日に代金が振り込まれず、連絡も取れなくなった」という、最も悪質なケースです。こうなると、法的な手段に訴えるしかなく、多大な時間と費用、そして精神的苦痛を伴います。

このリスクは、代行会社が代金を一時的に預かる「エスクローサービス」を利用すれば100%防げます。
代行会社は、買主からの入金を確認した上でないと、売主に名義変更書類の発送を指示しません。
これにより、売主は代金の未払いを心配する必要がなくなります。

事例2：名義変更されず税金請求が！ → 手続きの確実な履行保証が解決

代金は支払われたものの、買主が一向に名義変更をしてくれないケースです。この場合、前述の通り税金や違反の通知が売主に届き続けます。

代行サービスは、買主から必要な書類をすべて預かった上でないと、売主から買主への代金の支払いを実行しません。売主と買主双方の義務が履行されたことを確認してから取引を完了させるため、このようなトラブルを確実に防ぎます。

事例3：引き渡し後にクレームが！ → 事前契約書と車両状態確認書が解決

「引き渡した後に『聞いていなかった傷がある』『エンジンの調子が悪い』などとクレームが入り、減額を要求された」というケースです。

代行サービスでは、取引前に法的な効力を持つ売買契約書を作成します。多くの場合、現在の車両の状態を売主・買主双方で確認する「車両状態確認書」も添付します。「言った、言わない」の争いを防ぎ、円満な取引を守ります。

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代行サービス利用の基本的な流れ（4ステップ）

代行サービスを利用する場合、具体的にどのような流れで進むのでしょうか。ここでは、一般的な4つのステップをご紹介します。これを見れば、あなたがやるべきことが非常に少ないとわかるはずです。

1. 申し込み・契約: 公式サイトなどから申し込み、サービス内容と料金を確認して契約します。
2. 必要書類の準備・送付: 指示に従い、印鑑証明書などを準備して代行業者に郵送します。売主・買主双方がこれを行います。
3. 車両の引き渡し・入金: 買主は代行業者に代金を振り込みます。入金確認後、当事者間で車両の引き渡しを行います（陸送を依頼する場合は業者が担当）。
4. 名義変更・取引完了: 代行業者が運輸支局で名義変更を完了させます。新しい車検証のコピーが双方に送付され、売主の口座に代金が振り込まれて、すべての取引が完了です。

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よくある質問（FAQ）

最後に、お客様からよくいただく質問とその回答をまとめました。

Q1. 軽自動車の個人売買も代行できますか？手続きの違いは？

A1. はい、もちろん可能です。軽自動車は、普通車と違って印鑑証明書が不要で、手続きを行う場所も運輸支局ではなく「軽自動車検査協会」となります。軽自動車検査協会のウェブサイト によれば、必要な書類も少ないため、代行費用が普通車より少し安くなる場合があります。

Q2. 車庫証明の取得もお願いできますか？

A2. はい、多くの業者でオプションサービスとして対応可能です。ただし、警察署での手続きとなるため、別途1〜2万円程度の費用がかかるのが一般的です。ご自身で取得すれば、この費用を節約できます。

Q3. 契約書は作成してもらえますか？

A3. はい、ほとんどの優良な代行サービスでは、基本料金内で法的に有効な売買契約書を作成してくれます。契約前に、契約書の作成が含まれているかを必ず確認しましょう。これがトラブル防止の要です。

Q4. 車検が切れている車でも代行は可能ですか？

A4. はい、可能です。ただし、車検切れの車は公道を走行できないため、引き渡しには積載車（キャリアカー）による陸送が必須となります。そのため、通常の取引よりも陸送費用が高くなる点に注意が必要です。

Q5. 遠方の相手との取引も可能ですか？（陸送について）

A5. はい、全く問題ありません。全国対応の代行業者であれば、提携している陸送会社を利用して、自宅から相手の自宅まで車両を届けてくれます。料金は距離によって変動しますので、事前に見積もりを取りましょう。

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まとめ：車の個人売買は「信頼できるプロ」に任せて安心を手に入れよう

この記事では、車の個人売買に潜むリスクから、それを回避するための代行サービスの選び方、費用、具体的な流れまでを解説してきました。

この記事のポイント

• 個人売買には「手続き」「金銭」「名義変更」の3大リスクがある。
• 代行サービスは、そのリスクを回避し「安心」と「時間」を提供してくれる。
• サービス選びで最も重要なのは、料金ではなく「金銭授受の仲介（エスクロー）」など、どこまでリスクを保証してくれるか。

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一歩踏み出すことで、面倒な手続きから解放されます。

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監修者情報

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参考文献

名義変更（売買・譲渡） – 軽自動車検査協会（参照日: 2025年7月18日）